「銀歯が目立つので大きなお口で笑うことが出来ない」「神経を取った歯の黒ずみが気になる」など、歯の見た目についての悩みをお持ちでしたら是非おすすめしたいのがセラミックです。保険治療で使われる被せ物や詰め物は金属製で、どうしても目立ってしまうため見た目がよくありません。見た目が重要となる芸能人たちも、セラミックを使って美しい歯を手に入れているとご存知でしたか？
自然な色合いを作り出すことが出来るセラミックはまるで天然の歯のような自然さがあり、更に金属アレルギーの心配もありません。銀歯などの金属は歯との接着（合着）が強固でないため、長期間口の中に入れていると徐々に溶け出して体内に入っていき、それが金属アレルギーを引き起こす原因になることもあります。
また、歯との間にできた隙間に虫歯ができてしまうなど、虫歯が再発しやすいというリスクもあります。しかし、セラミックは歯との接着が強固で歯に装着のしやすい素材です。そのため、脱落や2次う蝕のリスク、再感染、再発などのリスクを少なくすることができます。
熟練の歯科技工士との連携による審美歯科治療（セラミック治療）
歯の治療で使う、セラミックや金属製の詰め物や被せ物は、歯科医師とはまた違う「歯科技工士」という手によって作られています。セラミックや金属を歯の形に加工するには特殊な技能や専門的な知識が必要とされるためです。審美歯科治療で使用される詰め物や被せ物は、人工歯とは思えないほど精巧で天然歯と見分けがつかないくらいの仕上がりを実現出来ます。
高精度口腔内3Dスキャナー iTero エレメント5Dによる補綴治療
当院では、最新の口腔内3Dスキャナー 『iTero element 5D』を導入しております。アイテロとは光のカメラで歯型をとることの出来る機械のことです。
従来では、歯型をとるときに粘土のようなもので歯型をとっていましたが、嘔吐反射といって、歯型をとる際に粘土が喉のほうへ流れて吐き気を催す方もなかにはいらっしゃったと思います。
部分的に歯型をとる時は少量なのですが、補綴治療である詰め物や被せ物などの審美治療のときはお口の中全体の歯型を取ったり、部分的に正確に歯型を採得する必要があるため、アイテロを使うことで時間の短縮と違和感のなく歯型の採得が可能です。
歯の詰め物・被せ物を行う際、金属とメタルフリーではそれぞれのメリットデメリットがあります。また、選択する素材によってもメリット・デメリットは異なります。
診察の際には、患者様の歯の状態にあわせてご提案いたしますので、ご遠慮なく歯科医師やスタッフへ疑問やご要望はご相談ください。下記は、金属とメタルフリーによる主なメリットデメリットです。ご参考ください。
金属素材のメリット・デメリット
メリット
- 保険治療なので費用が抑えられる
- 強度が高く壊れにくい
デメリット
- 目立つ
- 歯茎が黒ずんでしまうことがある
- 経年劣化の可能性がある
- 柔軟性がないため衝撃がある
- 金属アレルギーが起こる心配がある
- 歯との接着が強固に行えず、 脱落や、２次カリエスのリスクがある
- 金属イオンが口腔内に漏れ出す可能性が高い
- 歯との接着に難がある
メタルフリー素材のメリット・デメリット
メリット
- 自然な白さにできるため、まるで自分の歯のように見える
- 金属と違い歯との接着強度が高いため、外れにくく、また二次う蝕になりにくい
- 歯茎が黒ずんでしまうことがない
- 金属アレルギーを起こす心配がない
- 歯との接着が強固に行うことができ、二次カリエスのリスクが少ない
デメリット
- 保険治療に比べると費用が高くなる
- 部位、症状によっては使うことが出来ない素材もある
メタルフリー・セラミック治療を行う場合、さまざまな素材・治療法があります。修復部位やご希望の白さ、患者様のかみ合わせなどにより選択する素材のメリット・デメリットがございます。当院では、皆様の症状に応じてご提案致します。
e-max
セラミック素材で、ニケイ酸リチウムガラスセラミックを主成分としています。適度な強度と柔軟性が特徴で、歯ぎしりや食いしばりが強い方も使うことが出来ます。
色を調整することもでき、透明感のある天然の歯のような仕上がりになります。治療部位が虫歯になってしまうリスクが低いというメリットもあります。
例：e-maxによる詰め物
ジルコニア
人工関節などにも使用されているジルコニアは体に優しい素材となっています。耐久性、耐熱性、耐食性に優れています。天然の歯のような自然な仕上がりを実現でき、さらに欠けにも強いため奥歯やブリッジにも使うことが出来ます。
ポーセレン築盛ジルコニア／写真：前歯のブリッジ
ジルコニアの上にフルオーダーメイドでセラミックを焼付け歯の色を完全再現。前歯など審美的な部位におすすめ。
ステイニングジルコニア（フルジルコニア）
ジルコニアに釉薬で着色させ、歯の色のグラデーションを再現。奥歯などに自然感のある被せ物。前歯など審美的要素が強い部分には不向き。
単色ジルコニアクラウン
歯の色のグラデーションを再現するステイニングジルコニアに対して、単色ジルコニアは、すべて単色で出来た既製色の被せ物。奥歯を白くしたい方にお勧め。前歯に不向き。
ダイレクトボンディング
詰め物をダイレクトボンディングにて白い歯に修復することができます。ダイレクトボンディングは、保険適用のプラスチック（レジン）より変色しにくく、修復後の歯をよりキレイな状態で長く維持することが可能です。
ダイレクトボンドの特徴としては、白い歯にできる、健康な歯をできる限り削らない、歯の形を修正できる、天然の歯に近い白さでむし歯治療ができることなどがあげられます。当院では、トクヤマデンタル様の「エステライト」「アステリア」を使用しています。高い色調適合性ち光沢持続性があり、より患者様に合う白い歯へと治療が可能となっています。
ハイブリッドセラミックレジンは、レジン（プラスチック）とセラミックスを合わせた材料となります。色は白く仕上がりますが、上記でご紹介させていただいたセラミックに比べると変形や劣化がしやすい点があります。
保険適用ハイブリッドセラミックの詰め物
保険適用ハイブリッドセラミックの被せ物
CAD/CAM装置を使用して作製する場合は、対象の歯に限り保険適用となります。2022年4月の保険改正により適用範囲が広がっております。これまでは対象の歯のかぶせ物（クラウン）のみが保険適用でしたが、詰め物（インレー）も可能になりました。詳しい適用条件、料金やメリット・デメリットは診察時に担当医よりご説明します。お気軽にお問い合わせください。