当院の衛生管理体制について

当院は、診療で使用する水、口腔内で使用するハンドピースなどの器具、院内のフロアまで徹底した衛生管理に取り組んでおります。診療で使用する滅菌可能なものは、全て滅菌しております。そのため、1台の滅菌器では確実に滅菌を行うことは困難なため、クラスB型オートクレーブ滅菌器を4台・クラスN型オートクレーブ滅菌器を1台導入しており計5台のオートクレーブ滅菌器を稼働させ、日々診療を実施しています。どうぞ安心して当院をご利用ください。

診療で使用するキレイな水

当院で、水道水の残留塩素濃度量の調整がされ、院内配管全て流れる水を「中性電解機能水」というものにしております。このことにより、数十メートルにも及ぶと言われる歯科医院内の配管内での細菌の繁殖を防ぎ、常に綺麗な水が流れるようにしてあります。日本の水道法では「大腸菌群が検出されないこと」と決められていますが、大腸菌群以外の細菌には細かく規定がありません。

そのため、大腸菌群以外の細菌が大量増殖していても水道としては成立してしまいます。歯科医院では、非常に長い配管が設置されているため、配管内で細菌が増殖してしまってもおかしくありません。そのため、当院ではセルフメディカル社の「ポセイドン」という機械を設置しその問題をクリアするようにしています。

セルフメディカル社の「ポセイドン」

セルフメディカル社の「ポセイドン」

さらに、当院の歯科用ユニットから出る水に対し日本食品分析センターにて分析をしていただいた結果「細菌数検出限界以下」となっております。口腔内に使う水なので、綺麗な水を使用しております。

JFRL 分析試験成績書

JFRL 分析試験成績書

厳しいヨーロッパ基準に合格した滅菌器

当院では口腔内で使用する歯科用切削ハンドピース(タービンハンドピース、5倍速コントラアングルハンドピース、等速コントラアングルハンドピース等)は患者様ごとに洗浄・消毒・滅菌を行なっております。

歯科用切削ハンドピースは、とても複雑な構造をしています。内部は中空構造であり、ベアリング等が複雑に入り込んだりと、従来の滅菌機(ClassN型オートクレーブ)では滅菌の保証が十分に得られないと考え、当院では厳しいヨーロッパ基準である「ClassB」に合格した滅菌器オートクレーブ(真空に近い状態と、高圧高温蒸気が満たされた状態を3回繰り返す滅菌工程)を採用しております。

その中でも洗浄・消毒・注油・滅菌の工程を1台の機械で行うことができるシロナ社の「DACユニバーサル」と言う機器を導入しております。歯科用切削器具は口腔内に入り、水と圧縮空気が噴射されます。水・空気が出た後に返しがあると言われ、口腔内の唾液や血液が少量であると言われていますが、ハンドピース内に侵入すると言われています。

ただ、ハンドピースの表面をアルコールで拭いただけでは、何も意味がありません。内部を洗浄し、しっかり滅菌する必要性があります。

DACユニバーサル、クラスBの減菌器、IC Washer

DACユニバーサル、クラスBの減菌器、IC Washer

ClassB型オートクレーブについて

当院では、ClassB型オートクレーブを4台保有しております。上記の通り口腔内に使用した器具を洗浄、消毒後オートクレーブ「高圧蒸気滅菌機」と呼ばれるものに入れ、滅菌処理を行います。そして、このオートクレーブと言われる滅菌機に種類があることをご存知ない方が大多数だと思います。種類はその滅菌の工程によって分類されており、「Class N」「Class S」「Class B」と分類されています。

滅菌の工程と分類

滅菌の工程と分類

ClassN型は基本的には 器具の表面を滅菌することが前提に作られております。「中空性の器具(中が空洞の器具)」「滅菌パックに包んでいる器具」(滅菌パックに包んでいると中空になってます・・・・・)これらは原則完全な滅菌とは言えない状況になっている可能性があります。

歯科用の切削器具(タービン、エンジン等)は思いっきり中空性の器具です。そのため、ClassN型は裸のままの 中空性ではない器具の滅菌に適しています。NはNaked(ネイキッド)のNです。

消毒・滅菌の流れ

医療機器を衛生的に使用するためには「洗浄」「消毒」「滅菌」の工程が重要になります。いくら性能のいい滅菌機器を持っていたとしても、全く洗わないものを滅菌機器に入れるのと、しっかり洗浄して滅菌機器に入れるのでは「滅菌」のクオリティーが全然違います。当院では次の流れで、徹底した消毒・滅菌を行います。

洗浄

まず「洗浄」により表面の汚れや、付着したタンパク質(血液・唾液など)をしっかり落とします。

消毒

次に「消毒」により細菌数を落とします。

滅菌

そして最後に「滅菌」によって細菌を繁殖限界以下の限りなく0に近い状態まで減らします。

保管

そのうえで滅菌パックに保存し、治療時に開封するようにして衛生管理をしています。

詳しいことは滅菌の定義というものがありますので、ご興味がある方は調べてみてください。当院では、滅菌可能なものは全て滅菌しております。そのため、1台の滅菌器では確実に滅菌を行うことは困難なため、クラスB型オートクレーブ滅菌器を4台(DACユニバーサル2台含む)、クラスN型オートクレーブ滅菌器を1台導入しております。計5台のオートクレーブ滅菌器を稼働させ、日々診療を実施しています。

消毒薬について

当院では消毒に使う薬剤として「酸性電解機能水」というものを使用しています。「次亜塩素酸イオン」が多量に溶け込んだ酸性の水です。ここでよく勘違いするのが、「次亜塩素酸ナトリウム水溶液」いわゆるキッチンハイターなどの次亜塩素酸ナトリウム水溶液は強アルカリ性溶液で、ヒトの皮膚や粘膜などには使用不可能です。

当院で使用している「酸性電解機能水」は「次亜塩素酸ナトリウム水溶液」より殺菌力が強く、「高水準消毒液」として使用することが可能です。

EO水(酸性電解機能水)

EO水(酸性電解機能水)

また、この殺菌機序は細菌がヒトの体に侵入した際の体が行う殺菌機序に酷似しており、ヒトの体にも安心して使うことが可能なものです。当院ではこの「酸性電解機能水」を口腔内の消毒、歯の中の消毒、器具の消毒、歯科用椅子(ユニット)の清拭等に使用しております。